【実例公開】新築なのに売れば1,500万円の赤字?|川崎市宮前区で離婚したM様が「売却」ではなくペアローン一本化を選んだ理由

「まだ新築したばかりだから、売ればそれなりの金額になるはず」

離婚をきっかけに住宅を手放すことになった場合、多くの方がそう考えるのではないでしょうか。

ところが、今回ご紹介する神奈川県川崎市宮前区のM様のケースでは、完成したばかりの新築住宅だったにもかかわらず、売却すると住宅ローンを約1,500万円下回るという状況になっていました。

しかも、土地を購入してから注文住宅を建築したばかり。

住宅ローンは夫婦のペアローンで、夫4,500万円、妻1,500万円、合計6,000万円。

離婚後、夫が妻の持分と住宅ローンを引き受けて、夫単独の住宅ローンに整理することを検討しました。

なぜ新築したばかりの家なのに、売却すると大きな赤字になるのでしょうか。

そして、なぜM様は「売却」ではなく「ペアローンの一本化」という方法を選ぶことになったのでしょうか。

今回は、実際に当センターで対応した事例をもとに解説します。


新築したばかりなのに「売却しても住宅ローンが消えない」

M様ご夫妻が土地を購入し、ヘーベルハウスで住宅を建築したのは約1年前のことでした。

建物が完成し、引き渡しとなったのは2026年3月。

ところが、まさにそのタイミングでご夫妻は離婚することになりました。

夫は家を出て、妻も実家へ戻ることになったため、結果として新築したばかりの家に夫婦のどちらも住まない状況になりました。

ここだけを見ると、

「それなら住宅を売却して、住宅ローンを返済すればいいのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、問題は住宅の売却価格と住宅ローン残高の差でした。

M様の住宅ローンは、

  • 夫:約4,500万円
  • 妻:約1,500万円
  • 合計:約6,000万円

というペアローンです。

一方、この住宅を実際に売却した場合に見込まれる価格は、約4,500万円。

つまり単純計算でも、

6,000万円-4,500万円=約1,500万円

の差があります。

さらに実際には、不動産を売却する際には仲介手数料などの売却費用も必要になります。

したがって、単純に「4,500万円で売ればローンがなくなる」という話ではありません。

売却するためには、住宅ローンとの差額に加えて、売却に伴う諸費用についても資金を用意する必要があります。


「新築だから高く売れる」とは限らない

このケースで重要なのは、M様の住宅が古い中古住宅だったわけではないことです。

完成したばかりの新築住宅です。

それでも購入・建築にかかった総額と、実際に市場で売れる価格には大きな差が生じる可能性があります。

住宅を購入するときには、

  • 土地代
  • 建物建築費
  • 外構工事費
  • 登記費用
  • 住宅ローン関連費用
  • その他の諸費用

など、さまざまな費用が発生します。

しかし、住宅を売却するときに買主が評価するのは、「売主がいくらお金をかけたか」ではありません。

現在の市場で、その住宅がいくらで購入されるかという「市場価格」です。

そのため、

購入・建築にかかった金額=現在の売却価格

とは限りません。

特に土地を購入して注文住宅を建築したケースでは、建築直後だからといって、住宅ローン残高をそのまま回収できるとは限らないのです。


M様の場合、売却するには約1,500万円+諸費用が必要だった

今回、M様ご夫妻にはもう一つ大きな問題がありました。

住宅を購入し、建物を建築するまでに自己資金をほとんど使っていたことです。

つまり、

「売却するなら1,500万円くらい現金を用意してください」

と言われても、簡単に用意できる状況ではありませんでした。

住宅ローンが残っている住宅を売却する場合、原則として売却代金などによって住宅ローンを完済し、抵当権を抹消できる状態にする必要があります。

ところが、

売却価格<住宅ローン残高

となっている場合には、その差額を別途用意する必要があります。

今回のM様の場合、それが約1,500万円だったわけです。

しかも、実際には売却に伴う諸費用もあります。

そのため、

「離婚したから家を売ればいい」

という単純な問題ではありませんでした。


そこで出てきたのが「夫が妻の持分とローンを整理する」という方法

M様からご相談をいただいた時点で、当センターでは「売却」だけを前提に考える必要はないと判断しました。

今回の住宅は夫婦のペアローンです。

土地と建物の持分も、

  • 夫:45/60
  • 妻:15/60

となっていました。

つまり、夫婦それぞれが住宅ローンを借り、それに対応する形で土地・建物の持分も持っていたわけです。

そこで検討したのが、

夫が妻の15/60の持分を取得し、妻の住宅ローン1,500万円についても整理して、夫単独の住宅ローンに一本化する方法

でした。

これが今回のM様の解決方法です。


ただし「夫の収入があるから6,000万円借りられる」という単純な話ではない

M様の夫には、住宅ローンを一本化するうえで重要な条件がありました。

年収は約820万円。

もともと夫婦で合計6,000万円の住宅ローンを組んでいたこともあり、夫単独で住宅ローンを整理できる可能性について検討する余地がありました。

ただし、ここは誤解してはいけないポイントです。

年収820万円だから6,000万円を必ず借りられる、という意味ではありません。

実際の融資では、

  • 年収
  • 勤続年数
  • 他の借入
  • 住宅の担保評価
  • これまでの返済状況
  • 借入期間
  • 金融機関ごとの審査基準

など、さまざまな要素を総合的に審査されます。

今回も、単純に「年収があるから一本化できた」という話ではありません。

物件の状況、既存ローン、夫婦それぞれの持分、離婚後の状況などを整理したうえで、実現可能な方法を検討していきました。


もう一つ重要だったのが「返済実績」

今回のケースで、当センターが特に注目したのが住宅ローンの返済期間です。

住宅が完成したのは2026年3月。

そこから一定期間、実際に住宅ローンの返済を続けたうえで、今回の整理を進めることになりました。

当センターがこれまで扱ってきた経験では、このようなケースについて、住宅ローンの返済実績が半年未満の段階では、実現したケースがありません。

もちろん、これはすべての金融機関に共通する一律のルールという意味ではありません。

金融機関によって審査基準は異なります。

ただ、住宅を建てた直後に離婚したからといって、すぐにローンの組み替えができるとは限らないということは、非常に重要です。

今回のM様の場合も、時間が経過したことによって返済実績ができ、そのタイミングも含めて手続きを進めることができました。


ペアローンは「悪いローン」ではない

ここも大切なので、あえて書いておきます。

今回の事例を読んで、

「ペアローンはやめたほうがいい」

という結論にする必要はありません。

ペアローンには、夫婦それぞれの収入を利用して住宅ローンを組みやすくするなど、購入時にはメリットがあります。

実際、M様ご夫妻も土地を購入し、注文住宅を建築するという選択をするためにペアローンを利用しました。

問題になるのは、その後に離婚などの事情が発生した場合です。

ペアローンでは、夫婦それぞれが住宅ローンの借主となり、それに伴って不動産の持分も分かれているケースがあります。

そのため離婚すると、

「誰が家に住むのか」

「誰が住宅ローンを払うのか」

「誰が不動産を所有するのか」

「相手の住宅ローンをどうするのか」

という問題を、一つずつ整理する必要が出てきます。

もし最初から夫単独で購入していれば、今回のような「妻の持分を取得し、妻の住宅ローンを整理する」という手続きそのものが必要なかった可能性もあります。

しかし、実際にはペアローンで購入した後に離婚するケースがあります。

そのときに重要なのは、

「ペアローンだからもう無理」と決めつけるのではなく、現在の状況から何ができるのかを整理すること

です。


今回のケースでは「売却」よりも「家を残す」方法を検討した

M様の場合、

新築直後

離婚

夫婦ともに家を出る

ペアローン6,000万円

売却価格は約4,500万円

売却すると約1,500万円+諸費用の負担

という状況でした。

そのまま売却するには大きな資金負担があります。

そこで、

夫が妻の持分を取得する

という方向に切り替えました。

つまり、

「離婚したから売る」

ではなく、

「離婚した後、住宅をどう整理すれば経済的な負担を抑えられるのか」

という視点から考えたわけです。


離婚時の住宅問題は「売る・売らない」の二択ではない

離婚すると住宅をどうするか。

一般的には、

「売却して住宅ローンを返済する」

という方法が最初に思い浮かびます。

もちろん、売却が適切なケースもあります。

しかし、

  • 売却価格が住宅ローン残高を下回る
  • オーバーローンになっている
  • 新築したばかり
  • ペアローンになっている
  • 夫婦それぞれが持分を持っている
  • 一方が相手の持分を取得したい
  • 手元資金が少ない

といった条件が重なると、単純な売却では解決できないことがあります。

その場合には、

「誰が所有するのか」
「誰が借りるのか」
「既存ローンをどう整理するのか」

を一体として考える必要があります。


当センターが重視しているのは「最初に解決方法の全体像を描くこと」

今回のM様のケースは、当センターがこれまでにも複数対応してきたタイプの案件でした。

そのため、ご相談の段階から、

「何が問題なのか」

「どこをクリアする必要があるのか」

「どのタイミングで動くべきなのか」

を整理していくことができました。

離婚後の住宅ローン問題では、目の前の「名義変更」だけを見ても解決できません。

不動産の持分、住宅ローン、金融機関の審査、売却価格、自己資金、離婚後の生活など、複数の問題が絡み合っています。

だからこそ、

最初に全体像を整理し、できることと難しいことを切り分けること

が重要になります。


「新築だから売れば大丈夫」とは限らない

今回の川崎市宮前区M様の事例から、特に知っておいていただきたいのはこの点です。

新築住宅であっても、

住宅ローン残高 > 現在の売却価格

となることがあります。

まして、土地を購入して注文住宅を建築した場合、建築費や諸費用まで含めた借入額と、市場で売れる価格との間に差が生じることがあります。

そして、その状態で離婚すると、

「売れば解決」

とはならない場合があります。

M様の場合は、売却すれば約1,500万円の不足が発生する可能性がありました。

そこで、夫が妻の持分と住宅ローンを整理し、ペアローンを一本化する方向で手続きを進めました。

もちろん、同じ方法がすべてのケースで利用できるわけではありません。

しかし、「新築したばかりだから売るしかない」「ペアローンだから一本化できない」と最初から決めつけるのではなく、個別の条件を確認することには意味があります。


離婚後も「マイホームを残す」という選択肢

離婚と住宅ローン。

この2つが重なると、

「家を売るしかない」

「銀行に相談しても名義変更はできないと言われた」

「ペアローンだからどうにもならない」

と考えてしまう方も少なくありません。

しかし、実際の案件では、住宅の状態、ローン残高、夫婦それぞれの収入、持分、返済実績、売却価格などを一つずつ確認すると、別の方法を検討できる場合があります。

当センターでは、離婚後の住宅ローンについて、

「売却する」だけではなく、「マイホームを残す・名義を変える」

という選択肢も含めて、個別に状況を整理しています。

今回のM様のように、新築直後の離婚でペアローンが残っているケースでも、条件によっては住宅を残すための方法を検討できます。

大切なのは、離婚した時点で「もう売るしかない」と決めてしまうことではありません。

まず、

現在の住宅ローンはいくら残っているのか。
住宅の現在価格はいくらなのか。
夫婦それぞれの持分はどうなっているのか。
誰が住宅を所有するのか。
その人が単独で住宅ローンを組める可能性があるのか。

ここを整理することから始まります。

新築直後の離婚だからこそ、時間の経過や返済実績も含めて、どのタイミングで何をするのかを考えることが重要です。

「離婚したら売却」がこれまでのスタンダードだった住宅問題に対して、当センターでは、

「離婚しても、住み続ける・マイホームを残す・名義を変える」

という選択肢を、実際の案件を通じて検討してきました。

今回の川崎市宮前区M様のケースも、その一つです。


【実例公開】新築なのに売れば1,500万円の赤字?|川崎市宮前区で離婚したM様が「売却」ではなくペアローン一本化を選んだ理由

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離婚住宅ローンセンター

住所:東京都中野区中央1丁目1−1

マイライフビル 2階

電話番号:0120-689-798

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